大規模災害時には、高齢化や一人住まい家庭の増加もあり、個人や家族だけでは家族の安否を確認したり、建物や家具の下敷きになった家族の救出は不可能です。また、自宅が倒壊したりして自宅で避難生活ができない人も出てきますので、避難場所(地域防災拠点といい、ニュータウン地区では旭中学校と中沢小学校の2か所が指定されています。)の開設・運営も地域で行わなければなりません。
地域でご近所が無事かどうかの安否確認、ケガをしたりしている人の救出、高齢者などの避難場所までのサポート、避難場所での高齢者などの生活サポートなど、災害時には地域の防災力=「共助」が不可欠なのです。
旭区役所と二俣川ニュータウン連合町内会は、災害発生時に災害弱者と呼ばれるだれかの助けが必要な人たちの安否確認や救出、避難などを迅速確実に行えるよう、区役所がご本人の同意のもとに作成した「災害時要援護者名簿」を各町内会で管理し、いざというときに備えています。各町内会では町内会長、班長、民生委員・児童委員などが名簿を共有して、日頃から要援護者の方と顔が見える関係づくりを目指しています。
二俣川ニュータウンでは、震災時の町内の安否確認を迅速確実に行えるよう、「黄色い旗」による安否確認活動を行っています。
これは大震災時などの発生直後に、各家庭が町内会でお配りしてある「黄色い旗」を外からよく見える場所に掲示し、町内住民による安否確認を確実に行えるようにするものです。ニュータウンではいざという時に備えて毎年、地域防災拠点での防災訓練に先立ってこの「黄色い旗」による安否確認訓練を実施していますので、是非ご参加ください。
(「黄色い旗」をお持ちでない、という方へ)
各町内会で無料で配布していますので、町内会長または班長までお申し付けください。
(一部町内会で未実施のところがあります)
ニュータウンでの安否確認・避難の手順は次の通りです。いざという時にあわてないよう、日頃から覚えておきましょう。
①大震災が起きたら先ず、テーブルの下や倒れやすい家具から離れた場所で様子を見る。
②地震の揺れが収まり自分の安全が確認出来たら、外からよく見える場所に「黄色い旗」を掲示。
③自分の班の「災害時ご近所集合場所」(班長宅前やごみ集積場所などに赤いプレートが貼ってあります。町内会によって異なりますので町内会に確認してください)に集合。
④班長(班長が不在の時は代行できる方)を中心にして皆で手分けして班内の家の安否を確認する。「要援護者」については重点的に安否を尋ねる。
⑤必要に応じて、ケガをした人の救護や避難をサポートする。
⑥班長または代行者は「いっとき避難場所」に集合して町内会長(会長が不在の時は代行できる方)に各班の安否確認の結果を報告する。
⑦町内会長(又は代行者)はそれを集計して町内会全体安否確認結果を「地域防災拠点」と「連合町内会(町内会館)」に報告する。
◎各町内会の「いっとき避難場所」
町内会名 | いっとき避難場所 |
①第一町内会 | 中沢町第三公園 |
②第二町内会 |
カバ公園 |
③南部町内会、中央町内会 |
きのこ公園 |
④西部町内会 |
箒沢公園 |
⑤東部町内会 | 今宿中沢公園 |
⑥北部第一町内会 |
今宿神成谷第四公園 |
⑦北部第二町内会 | 今宿神成谷公園 |
⑧北部第三町内会 | 金が谷公園 |
⑨北部第四町内会 | あきにれ公園 |
⑩北部第五町内会 | 今宿箒沢第二公園、今宿箒沢第三公園の2か所 |
近年、二俣川ニュータウンでは高齢化の進展により救急車の出動が増えています。そして、小家族化が進んでいることもあり、緊急通報を受けた救急隊員が現場で、緊急連絡先や治療中の病気などがわからず、迅速・的確な対応ができないケースも出できています。
そこでニュータウンでは、緊急連絡先や治療中の病気、かかりつけ医、内服中の薬などの情報を記入した用紙をプラ容器に入れ、冷蔵庫や玄関ドアなどに貼付する「緊急時・救急キット」を住民にお配りしています。
*「緊急時・救急キット」は無料でお配りしています。ご希望の方は町内会長又は班長にお申し付けください。
二俣川ニュータウンでは、災害時の避難場所として横浜市から「地域防災拠点」に指定されているのは旭中学校と中沢小学校の二か所です。大震災等の発生で自宅が倒壊したり大きく損壊して自宅での避難生活ができなくなった場合、この2か所のいずれかに避難することになります。また、自宅に在宅避難している住民も含めて、水や食料などの救援物資の配給もこの地域防災拠点で行われます。
ニュータウンでは、いざという時に備えて、住民による「地域防災拠点運営委員会」が各町内会、民生委員・児童委員、学校などと一体となって防災訓練を実施しています。ニュータウンの大きな特徴は、拠点となる旭中学校1年生と中沢小6年生が防災訓練に参加することです。高齢化が進むニュータウンにおいて、子どもたちの参加はとてもありがたいことであり、また地域参加を通して子どもたちの成長が図られています。
(注意点)被災後の避難生活は、基本的には「在宅避難」
地域防災拠点の避難者収容数は限られています。旭中と中沢小の二つの地域防災拠点の収容数は合わせて500人から1000人と言われており、二俣川ニュータウンの住民1万人の中で地域防災拠点で避難生活できるのは10人に1人にすぎません。
住民の9割の人は在宅避難をせざるをえないわけですので、自宅の耐震化や備蓄をしっかり進めましょう。
いざという時に備えて毎月、運営委員会では机上訓練や実際の訓練を実施しています。
防災拠点の活動には旭中学校と中沢小学校の生徒さんたちの参加が欠かせません。みんなとても一生懸命で、地域防災の貴重な力となっています。
〇救援物資を受け取る場合の注意事項
地域防災拠点に避難している人は勿論のこと、在宅避難をする人が地域防災拠点で救援物資の配給を受けるには「避難者カード」を地域防災拠点に提出する必要があります。救援物資を届ける行政が必要な救援物資数をこの「避難者カード」で把握しているからです。必ず、「避難者カード」を提出しましょう。
(旭中と中沢小の避難者カード)
(各町内会の地域防災拠点)
地域防災拠点 | 町内会 |
中沢小学校 |
第一町内会、 第二町内会、 南部町内会、 西部町内会、 中央町内会、 清水が丘自治会 |
旭中学校 |
東部町内会、 北部第一町内会、 北部第二町内会、 北部第三町内会、 北部第四町内会、 北部第五町内会 |
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二俣川ニュータウンでは、大震災時に備えて住民による初期消火訓練(消火栓を使用した本格的消火)などを行っています。
大震災時には火災がいたるところで発生し、消防署もすぐには消火作業に駆け付けられない、と言われています。そこで、このような事態に備えて連合町内会と各町内会(第二町内会、南部町内会、西部町内会)では、消火栓を使用して消火作業ができる「スタンドパイプによる消火訓練」を毎年実施しています。
下の写真は令和4年9月24日にあきにれ公園で実施した連合町内会主催の消火訓練の様子です。
各町内会から防災担当の方が参加したスタンドパイプによる消火訓練。意外に簡単な操作で本格的な消火力に驚きました
下の写真は、令和4年10月8日、きのこ公園で行われた西部町内会単独の防災訓練の様子です。
起震車で震度5強の揺れを体感する訓練、消火器による消火訓練、そしてスタンドパイプによる消火訓練と充実した内容。60名近い住民の方が参加し、防災意識の高さを示してくれました。
連合町内会は、災害時の地域の被災状況や避難者情報の拠点とするため、町内会館にWi-Fiを設置するとともに、停電時の電源確保のため発電機を用意しました。各町内会や二つの地域防災拠点から被災情報や避難者情報を集約し、連合町内会として住民の安全を確保していきたいと考えています。